北陸大学の正常化を目指す教職員有志の会会報第17号(1998.2.4発行)

教職員の皆様へ

 

入試の新聞報道について山本郁男氏の責任を問う

英語出題者の名誉回復をはかり、謝罪せよ

 

 今年度の一般T期入学試験は1月27日、28日に行われた。既に衆知となっているように、28日の薬学部は受験生に当日になって数学と英語の試験時間が入れ替わることが伝えられた。多少の混乱が懸念されたが、入試は無事終了した。直前での変更の理由は、英語について他学部と一部共通問題が使われているのに、試験時間が統一されていなかったからである。つまり、今回の事態の原因は試験時間が間違って組まれていたことにある。昨年5月の第2回入試委員会において、共通問題の使用について議論し、そのことを承認していたにもかかわらず、入試実施関係者はスケジュールが統一されていないことに気が付かず、当日(27日)になってそれに気付き、翌日の試験時間を変更したのである。責任は入試委員会にある。(このことは、入試後の入試委員会、全学教授会において確認された。また、第2回入試委員会の議事録も確認されている)

 ところが、問題作成委員長として報道関係に談話を発表した山本郁男薬学部長は、入試当日になって英語出題者が問題の「重複」を申し出てはじめて問題の「重複」に気付き、そのため試験時間を変更したと報道関係者に言っただけでなく、さらに、「問題の作成、出題をする英語入試出題委員の5、6人の教員間で調整ミスがあったのが原因と思う」というまったく虚偽の内容を述べ、更に「私自身、出題内容にまで踏み込んでチェックできなかったことに責任を感じている」(毎日新聞1月30日)という筋違いのコメントまでつけている。これを読めば誰でも、非は出題者にあったと考えるであろう。

 入試委員であり、委員会に出席して承知していたはずの山本学部長が、なぜこのような談話を発表したのだろうか。この談話によりいかに出題者の名誉が傷つけられたか、

そのことに山本学部長は何も感じていないのだろうか。あまりの配慮のなさに怒りを感じる。

 山本学部長は、入試の責任を負う立場にありながら、その立場をわきまえず、一方的な見解を述べて誤解を招き、自らの見識のなさを新聞を通じて披露したのであるが、虚偽の談話を発表した動機や変更措置後の事実関係を含めて我々に説明する必要があろう。また、英語出題者に対して誠意をもって謝罪すべきである。

 そして当然のことながら、このような無配慮な人物を学部長にした佐々木学長や理事会の責任も問われてしかるべきである。大学正常化の課題は山積みである。

 

毎日新聞(1月30日版,コピー)   準備中