北陸大学教職員組合ニュース第130号(1998.12.10発行)

平成10年度給与改定

 

臨時総会にて執行部提案が承認される

ベースアップ 2.7%(平均)、賞与 年間6ヶ月+5万円(一律)

 去る12月7日に臨時組合総会が開催され、平成10年度の給与交渉について執行部が提案した妥結案が、賛成多数により承認されました。今年度も半年以上にわたって団体交渉を重ねて話し合いを行い、組合側は、法人側の提出した資料にもとづいて、全国平均の給与になるような改定を要求しましたが、11月25日の団交において、平均 2.7 %アップ、賞与は年間6ヶ月(夏季 2.5ヶ月、冬季 3.5ヶ月)、さらに一時金5万円(一律)を上乗せという案が法人側から示され、組合側は、総会で承認を得た上でなければ妥結できないとして保留し、総会にはかった次第です。総会では投票を行い、妥結案は多数の支持により承認されましたが、投票用紙に意見を書いた組合員もかなりいて、理事の給与や経理などについて、様々な疑問が述べられていました。組合の従来からの主張である経理公開をした上での給与改定交渉は、法人のかたくなな拒否のために、今年も実現しませんでした。しかし、来年度以降は、法人が文部省に約束した経理公開にもとづいて給与交渉が行われることになります。

 昨年は、冬季の賞与支給にあたって、法人理事会は人事考課を強く主張してきましたが、今年はそれはありませんでした。しかし、すでに「With Plus」において、法人は、来年度の夏季賞与から人事考課にもとづいての支給を主張しています。現在、人事考課については、組合・法人双方から委員を出して、その方法について協議中です。組合は、納得のいく公明正大なものでないかぎりは、人事考課の実施を断固拒否する方針です。

皆様にご意見がありましたら、執行委員(会)までお寄せください。

 

 なお、12月7日の臨時総会は、三国氏を議長として行われ、岡野書記長より、学内事情と櫻田委員長入院不在のため、定期総会が遅れている旨の説明があり、役員改選等を含めて年明けに総会を行いたいとの提案があり、了承された。

 

 

名誉教授称号問題:地労委審議再開を決定

法人提出資料に疑義あり

 薬学部教授であった松井勝彦氏、藪邦彦氏に対する名誉教授称号授与の拒否については、石川県地方労働委員会(地労委)に救済申立がなされ、法人側が和解勧告を拒否したために、9月4日まで審問が行われ一旦結審しましたが、このたび審問の再開が決まりました。それは、組合側が10月30日に提出した証拠書類(9月4日付け)を、地労委が重要視したためです。

 法人理事会は、松井氏、藪氏の名誉教授称号を拒否するにあたり、両氏だけでなく、他にも理事会で審議の対象となり、名誉教授の称号を拒否された者がいるのであり、決して組合員であったことを理由として差別をしたのではないとして、複数の対象者の名前をあげた資料を地労委に提出しました。これに対して、地労委が、審理の公正を期するために、法人理事会に対して理事会の議事録を提出するよう要求したところ、理事会は提出を拒否しました。しかし、組合は、理事会が審議したとしているうちの1名(U元教授)が退職したときに開かれた理事会の議事録を入手することができました。その議事録を検討した結果、同期に退職したほかの教授の名誉教授称号授与については審議の記録がありますが、U氏については何の記載もないことがわかりました。つまり、U氏は理事会で審議の対象とはなっていなかったのです。これは、U氏が審議の対象となったとする資料を提出している理事会の主張とはまったく相反するものです。理事会がこの議事録を地労委に提出することを拒否した理由が明白になりました。

 組合はこの議事録を重視し、結審の9月4日付けで地労委に提出したところ、地労委もことの重大性を認め、このほど審問が再開されることとなった次第です。審問は平成11年2月26日(金)に石川県地方労働委員会で行われます。

 法人理事会は、これまで地労委に対して、強く和解を勧められたときにも一方的にこれを拒否するというように、きわめて非常識な態度をとってきましたが、今回の疑義に対して地労委がどのような措置を取るのか、注目されるところです。

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