北陸大学教職員組合ニュース第120号(1998.6.25発行)

 

夏季賞与7月1日支給(仮払い)

給与交渉で、組合側が提案(5.82 %UP)を行う

 先日の組合大会の結論を踏まえ、組合執行部は6月24日(水)の団交に臨み、法人側に対し、本年度ベースアップ 5.82 %、賞与年間 6.5ヶ月一時金 (一律) を要求した。

 組合側は、法人側提出の本学給与データ(「With Plus」5月29日号)にいくつかの不備があるものの、法人側が提出した他機関調査データのうち本学ともっとも格差の小さい労務行政研究所のデータ(−5.5%)をもとに、本年度昇給を含めて全国平均に追いつける率として、5.82 %を要求したものである。また、賞与では本学の昨年度の組合交渉実績(年間 6.15ヶ月注) )や組合のある他大学の状況、あるいは、各種データとの年俸格差を埋めることからも上記の要求となったものである。

 法人側は即答を避けたものの、今の景気や雇用情勢の厳しさを述べ、地元近隣大学の給与水準を理由に、前回団交の法人側提案を再度主張した。

 団交は、組合側の初めての具体的な提案ということもあり、合意には達せず継続協議とすることになった。夏季賞与について法人側は、「現行給与で2.5ヶ月を7月1日に支給したい」と述べたので、組合側は、交渉が継続中であることから、夏季賞与は「仮払い」にするよう要求し、話し合いの結果、双方が了解して確認書を交わすことにした。

 給与等の改善について組合は、これまで一貫して、本学の収入に基づく公平な分配を求めて交渉を進めてきた。そのためには経理の公開は大前提であり、その中で人件費をどの程度に設定するかで互いに主張し合うことが本来の交渉である。しかし、法人側は、本学の経理をかたくなに公開しないため、臨時定員の削減などのマイナス要因を掲げても、本学の経済状況について説得力のある主張ができない。例えば、ここ数年で法人役員の報酬が1.9倍になったと組合が指摘しても、法人側は説明できない。資本を蓄積して将来へ備えるといっても、具体的な資金を含めた将来計画を明らかにできないのである。

 にもかかわらず、法人側は、教職員の給与だけは世間並に考えようと主張する。これでは、本当の交渉にはならない。執行部としては、先日の組合大会の意向に少しでも近づけるよう最大限努力するのが当面の課題である。

 

注) 前回ニュース119号では、昨年度実績6.0ヶ月+一律金100,000円と記載いたしましたが、昨年度は、6.0ヶ月+ 0.15ヶ月(一律)でした。お詫びして訂正します。 (編集部)

 

 

夏季賞与に関する法人側・組合側の確認書(6月25日)のコピー

 

 

確 認 書

 

  学校法人北陸大学と北陸大学教職員組合は、平成10年度賞与に関し、下記のとお

り確認する。

 

 

 1.平成10年度賞与

   学校法人北陸大学は「支給率は年間6ヶ月、一時金は支給しない。」ことを

   主張し、北陸大学教職員組合は「支給率は年間6.5ヶ月、及び一時金を支

   給する。」ことを主張するが、引き続き協議する。

 

 2.夏季賞与

   @ 平成10年5月31日現在、勤続6ヶ月以上の職員の支給率は一律で、

     月額賞与算定基礎額(本俸、管理職手当、扶養手当、調整手当(1))の

     2.5ヶ月とする。

   A 平成10年5月31日現在、勤続6ヶ月未満の職員、及び学校法人北陸

     大学給与規程第27条に該当する期間がある職員は、その勤務期間に応

     じて支給する。

   B 一時金は支給しない。

 

 

                                   以上

 平成10年6月25日 

                学校法人北陸大学 

                 労務担当理事 松村 幸男 印

 

                北陸大学教職員組合 

                 執行委員長  櫻田 芳樹 印