北陸大学教職員組合ニュース108 (1998.3.2発行)

 

団交(第41回)開催される

  

理事らは、自らの責任を棚上げ! 

ふまじめな交渉態度

 2月23日、団体交渉(第41 回)が2ヶ月ぶりに行われました。これは、10年度の給与改定交渉を開始するためのものでしたが、法人側は、組合から申し込まれたから交渉の席に着いたというような態度で、危機的といわれる大学の状況をバックにした真剣な取り組みは見られませんでした。

(1) 10年度の給与改定の方針

 法人側は、「入学者数がはっきりしないから、10年度の方針はまだ立てていない」という答弁であった。つまり、収入がわからない現時点では給与交渉はできないということである。一見もっともらしいが、年間収入がわからないからというのであれば、「春闘」などあり得ない理屈になる。担当理事に経営者感覚があるのか。

(2) 経理の公開

 給与交渉の土台となる本学の経理状況の詳細を示すよう求めたが、法人側は、「経理を公開しないのは、本学の方針である」と述べた。公開しない理由は言わなかった。法人がこのような方針に帰結すること自体、学内の信頼回復に努力する意欲と誠実さを失っている証しである。組合側の「経理公開することで、大学として不利益をこうむることがあるのか」との質問に、法人側は「ない」と断言した。

 また、評議員会で収支決算書などを直ちに回収して経理を秘密にしていることに関し、法人理事は、「少なくとも説明している間(数十分ほど?)は見せています。回収しているわけでなく、評議員が勝手に置いていったものです」と述べた。我々を愚弄する答弁である。

(3) 理事会規程など、諸規程の開示

 以前から組合が要求し、全学教授会でも佐々木学長が公開を約束したとされる理事会規程など教職員に見せていない種々の規程の開示をあらためて求めた。法人中川理事は、「4月以降になるが、配付する」と約束した。これらの規程は既にあり、整理されているはずなのに、配付するのになぜ数ヶ月を要するのか。組合は至急開示するよう要求した。

(4) 理事会の責任問題

 昨年末に一職員(組合員)が懲戒解雇を受けた。この処分に関し、「当時の本人が置かれた状況を考慮すれば、厳しすぎる」として法人側に再考を求めたが、法人側は「すべては人事委員会の決定である」としてとりあわなかった。

 人事委員会は、常任の理事で構成されている。この理事らの多くは、超過勤務手当の支払いをごまかして数千万円にのぼる金額を不当に支払わずに済ませようとした不祥事、文部省を騙して数億円の施設を勝手に建築し、大学に多大な損失を与えた不祥事、そして、何よりもこれらの不祥事が明るみに出て、大学の信用を著しく損なったことに関与している。社会常識からすれば、当然、経営責任を負っている理事らの辞任問題に発展する重大な事柄である。組合側の「自ら責任を取らないあなた方を諌めるのは、誰か」との質問に、法人理事らは無言でうつむいた。

(5) 北元理事長の退陣要求

 これほどまでに理事会の不祥事が明らかになり、学内に混乱と対立が生まれている北陸大学は、法人自ら認めるほど危機的状況にある。これを打開し、正常な大学運営の実現、大学のマイナスイメージの回復には理事会の刷新が急務であり、理事長の交代は不可欠である。組合は北元喜朗理事長の退陣を要求した。これに対し、法人側は「団交事項でない」と述べた。

 以上のように団交が再開され、組合は、法人側の前向きな姿勢を期待しましたが、法人理事らは相変わらずのふまじめな態度でした。現状を変えなければ・・・という意志が全くないとしか受け取れません。「あなた方が守ろうとしているものは何か」との問いに、理事らは「大学です」と答えたが、むなしい響きの言葉でした。

 

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感謝・感激・寒い〜

「ビラ配布」にご協力ありがとうございました

  2月24日からの4日間、金沢市中心街でのビラ配布は無事終了しました。街を行く市民や学生風の若者の多くが関心を示し、予想した配布数を大きく上回りました。また、マスコミも多く取材に訪れ、TVや新聞にも取り上げられました。これには先日の学生諸君の「理事長退陣要求」のニュースが影響しているものと思われますが、700名近い学生が署名をし、身の危険を省みず行動しているときに、教職員が傍観者であってはならないとの思いで、我々も市民に訴えたつもりです。多くの組合員が寒風の夜の街頭に出てくださいました。本当にありがとうございました。

 

行動する教職員組合です。これからもやります!          執行委員会一同