北陸大学教職員組合ニュース第106号(1998.1.20発行)
理事会刷新など組合要求事項
一刻も早く問題解決へ、行動を起こそう!
文部省による行政指導を受けた昨年3月以来、教職員組合は、虚偽報告や不当な退職金など、本学法人の不正常な点について指摘し、改善を要求してきました。文部省も遅々として進展しない様子に、9月に再度の行政指導を行って、迅速な対応を迫りました。法人が昨年10月中旬に全学部・職場での一連の行政指導を説明したとき、中川専務理事は、本学法人は文部省の指導に従うことを約束したと明言している。それ以来、理事会、評議員会の人事の刷新、教学との協働関係確立に法人理事会や佐々木学長が誠意を持って作業しているものと考えていたが、文部省から12月までにと言われていたこれらの懸案事項が1月の下旬になった今でも、何の進展もないのはどうしたのであろうか。
本格的な入試を控え、北陸大学の今年の受験者の数が大きく減少しているという。これは重大なことである。特に地域受験生の多い法学、外国語学部にそれが顕著にあらわれている。監督官庁への虚偽報告といった不祥事を引き起こしておきながら、だれ一人として責任をとらない理事会では、本学のイメージは悪化するばかりで、受験生やその親達の期待に応えることは無理であろう。全く信望がない学部長や学生部長を教員に押しつけたうえ、学長問題一つ解決できない学内運営では、法人は教職員の信頼をえることはできないであろう。そのうえ、全学一致協力して業務にあたらねばならない入試に差別を持ち込むようでは、誰も受験生獲得を真剣に考えられなくなっているのではないだろうか。このような状況は誰によって引き起こされたのか考えなくてはならない。
本学のイメージを高めるために現在の何を改善すべきかは方法はいくつもあろうが、
まず行政指導を速やかに処理して、そのためのイメージダウンを消去することであろう。
第一に大学人事を刷新して、新しい学長、学部長を登場させ、フレッシュな北陸大学のイメージを作る必要がある。学長問題は、昨年12月に全学教授会が結論を出しているのであるから、直ちに学長選挙を実施すべきである。教員の多数によって選ばれた新しい学長を世間に公表することは、本学が民主主義を取り戻しつつあることを知らしめる上で重要であり、社会から好感をもって受け入れられるであろう。新しい学長が法人にとってプラスかマイナスかなどを心配しているようでは、次元が低すぎる。一刻も早く学長問題をすっきりさせないといけない。
理事会に各学部長を入れて刷新を図ると昨年末に理事会側から話が出た。しかし、現在の学部長は、教学の意向を無視して一方的に任命された人物であり、これまでの言動をみても学部を代表し、学部の意見を集約していない。これでは教学の理事として理事会に入るのは不適格である。文部省の指導は、教員によって選ばれた新たな学部長を意味している。であるなら、学長選挙に合わせて、学部長選挙も実施する必要がある。学部長の選挙は、以前薬学部で実施されていたこともあり、その選考規程づくりは容易であるが、至急やらねばならない。これまた、法人は手をつけていない怠慢さである。
そして何よりもこれまでの不祥事などによるマイナスイメージを払拭し、北陸大学が新しく生まれ変わるためには、北元理事長をはじめ、理事会構成の刷新が望まれる。これまで組合は多くの改善を法人理事会に要求してきたが、理事らは本気で自らの責任を自覚し、改善に取り組んできたとは到底思えない。これは、本学理事会の持つ体質的な欠点といっても過言ではない。監督官庁による行政指導もこの点を指摘している。多くの不祥事に対し、彼等のいっさい責任をとらない体質・感覚は現在の社会通念を大きく逸脱しており、常識では理解できないものである。組合は団交の席上で、あるいは組合ニュースの紙上で幾度となく理事者の責任を問題にしたが、未だに誠意ある回答がなく、適切な措置もとられていないのが何よりの証拠である。
前理事長の北元喜雄氏に、文部省も過去の事例がないという3億円近い退職金を払い、しかも月々200万円以上の年金を支払っている公益法人とは、いったい何なのか。他大学に比して高いといわれている授業料が不当な退職金のために使用されたとしたら、まだまだ教育施設が不足しているキャンパスで学んでいる学生の父母の気持ちを理事らはどう考えているのか。理事会の刷新は避けて通れない課題であろう。
組合員の皆様、受験生の減少だけでものごとを判断できませんが、本学があらゆる点で危機的状況になりつつあることは事実です。しかも、何の反省も謙虚さもなく、不信感だけが渦巻く今の法人体制が改まらない限り、北陸大学の真の発展は望めません。今こそ衆知を集めて改善し、新しい北陸大学に変革しなければなりません。組合は皆様の信念と行動力で支えられています。皆様がなんらかの意思表示をしなければ、現状に甘んじていると受け取られます。これからもしっかり頑張ってゆきましょう。
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組合臨時大会への積極的な参加を!
既にお知らせしていますように、1月21日教職員組合の臨時大会を行います。最近の諸情勢を説明し、組合要求事項の実現や大学民主化についてのご意見、ご提案をいただきたく存じます。是非ご出席をお願いいたします。
と き:平成10年1月21日(水)18:30 〜
ところ:太陽が丘キャンパス 法学棟201教室