北陸大学教職員組合ニュース第103号(1997.12.3発行)

 

平成9年度定期総会開かれる

新たな活動へスタート

櫻田執行委員長など、新役員選出される

 

 平成9年度の教職員組合定期総会は,11月25日午後6時半より薬学部キャンパスで開かれました。今回は、給与交渉など労使間で懸案となっている問題が山積であること、また大学の正常化もほとんど進展していないことなど、組合活動の継続性とともに新展開が求められる中で、役員人事の異動がおこなわれました。その結果、組合設立以来の2年半にわたって執行委員長をつとめられた土屋教授が退任され、書記長の櫻田教授が新委員長に、岡野教授が書記長に選出されたこと、事務局より2名の副委員長が加わり事務部の強化をはかったことなど、新たな展開が期待できる執行部が誕生いたしました。

 定期総会の議事にしたがって、その概略をお知らせいたします。

 

1.桐山委員の司会で議長に岡野氏,書記に三国氏、端崎氏を選んで総会が開会された。

 

2.総 会

[1] 土屋執行委員長あいさつ

  土屋執行委員長から、今年度の給与交渉も未だにまとまらない厳しい情勢であり、組合員の総力を結集して問題解決にあたらなければないらない。組合活動への皆さん の積極的な参加をお願いしたいとの挨拶があった。

 

[2] 報 告

1. 団体交渉事項について

  島崎副委員長より、前回の臨時大会(9月)以降の団体交渉の報告があった。その中で前回で採択された「組合要求項目」のうち、過去の職員の時間外勤務の未払分の支払いや、1年契約制採用の是正など幾つかの要求が解決したことなど組合活動の成果があったものの、主題である給与交渉や人事考課を含めた賞与についてはまったく進展していないことが報告された。   

2. 36協定について

  柿木委員より、36協定について報告があった。特に薬学キャンパスは組合が協定当事者であり、組合として取り組んでいることが強調された。一般職員とされている 実験助手の身分についての扱いが懸案となっているとの説明があった。

 

[3] 議 事             

1. 平成9年9月期決算の承認について

  田端会計委員から決算書により報告があり、特に印刷・通信費や弁護士費用などにおいて当初予算を超過したが、健全財政を維持したとの説明であった。ついで、富森監査委員から決算内容に間違いがないことが報告され、全会一致で承認された。

  これに付随して、田端委員より会計帳簿は開示されており、いつでも閲覧できるとのコメントがあった。

 

2. 規約改正について

  島崎委員より執行部の強化をはかって規約第14条の副委員長定数を改正したい旨の提案(現行:1〜2名 改正:若干名)が、橋本委員より新たに役員に「顧問」を第14条に追加したいとする提案が行われた。副委員長の件については了承され、

 投票の結果全員賛成で改正が認められた。

  一方「顧問」の件については、顧問を置くことに反対はなかったものの、規約への組込み方法、周辺条項の変更について質疑応答があり、今回は採択しないことになった。今後整備して臨時大会などで提案・承認することで出席者の了解がえられた。

 

3. 新役員および執行委員の選出について

  島崎委員から、名簿により新役員および執行委員会委員の改選案が提出された。投票の結果、全員賛成で改正案の通り承認された。

  これにより土屋委員長の退任の挨拶があったあと、役員が交代した。

 

4. 今後の運動方針について

  櫻田新委員長から説明があった。現在懸案となっている事項(「組合要求事項」)について積極的に取り組んでゆきたいとし、さしあたり待遇改善の早期解決に努力することを第一目標に、以下の項目を今後の運動方針として提案した。

 

(1) 平成9年度給与改定

  法人側は2.85%を主張して譲らないが、組合は財務諸表の開示がない限り、4月の組合大会の決議通りのベースアップを要求してゆくよりほかない。しかし、このままでは年度内解決の困難が予想される。これ以上の遅れは許されないので、もう少し現実的に考えて、例えばベースアップを5%程度まで譲歩して交渉してゆきたい。

(2) 冬期賞与と人事考課

  前回の団交で法人側は、冬期賞与は3.5ヶ月を保証し、一般職員には人事考課を実施した上これに平均0.15ヶ月の額の上乗せを提案した。また教員には、平均0.15ヶ月を職階に応じて上乗せしたいと提案している。組合としては、人事考課なしの一律金を提案しているが交渉は難航している。しかし、最近でも組合員差別とみられる事例があった

 ように、職場内での信頼関係は完全に失われており、人事考課の実施は絶対反対したい。

 この線で交渉を継続する。

 

(3) 財務諸表の開示

  財務諸表の開示は、組合発足以来の懸案事項であるが未だに解決しておらず、給与交渉に支障をきたしている。法人は行政指導に従って平成10年度の決算から開示したいとしているが、現在の経理を知らなければ意味がない。組合は引き続き開示を求めて行くが、本年度の給与交渉もタイムリミットにきているのでその取り扱いが微妙である。

 

(4) スト権確立の維持

  給与交渉、経理の公開、行政指導、大学の正常化などの多くに法人側の誠意や反省がないので、スト権は維持し、これをバックにして今後に臨みたい。

 

(5) 大学民主化の推進

  大学の正常化と協働関係の確立は、現在は全学教授会における「学長選考」案づくりが主となっているので、これは見守らなけれればならないが、正常化への問題は多くあり、何一つ解決していない。今後も積極的に取り組みたい。また、裁判や有志の会なども強力 に支援してゆきたい。

 

(6) 理事長退陣要求

  教職員の不当な待遇、文部省への「虚偽報告」などの不祥事、更に異例の厳しい行政指導を受けるなどして学内混乱を招いたことなど現在の多くの問題の責任は、北元喜朗理事長にあることは明らかである。退陣を要求することは当然の帰結である。

 

  これらの説明に、議長より一括して審議願いたいと提案があり、質疑応答後全員の拍手で今後の運動方針が承認された。

 

5. 平成9年10月期予算(案)について

  大木会計委員から、予算書(案)により説明があった。収入に関しては、組合員の 新規加入を促進し財政的基盤をはかる。支出に関しては、情報収集、教宣活動の強化 とスト権行使のための資金蓄積が急務であるため、他の経費の緊縮に努めた予算としたとの説明があり、満場一致で了承された。

 

 [ 執行部より: 総会資料が必要な方はお申し出ください。]

 

 

                          (平成9年11月25日) 

北陸大学教職員組合 新役員・執行委員名簿

 役員・執行委員                   * 新委員

(役員)

 

 

 

 

執行委員長

櫻田 芳樹

 

 

 

副執行委員長

島崎 利夫

澤西 啓之

吉田 和弘

柿木 英輔

書記長

岡野 浩史

 

 

 

会 計

大木 一弘*

 

 

 

(執行委員)

 

 

 

 

浅野 直樹

池田 ゆかり*

今井 弘康*

紺谷 仁 *

定成 秀貴

田端 淑矩

土屋 隆 

橋本  忠

吉藤 茂行

 

林  敬 

三国 千秋

 

 

 

叶  秋男

田村 光彰

馬場 巌 

宮原 辰夫

 

萩原 顕二*

堀口 英則*

山沢 千尋*

 

 

 

 

 

 

 

 会計監査委員

会計監査

富森 毅 

 

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