(北陸大学教職員組合ニュース第95号(1997.10.1発行)

 

教職員組合臨時大会開催 

スト権確立に向けて、投票行われる

 

 教職員組合を取り巻く最近の諸情勢、とくに組合設立から2年を経過するも、我々の職場環境は一向に改善せず、むしろ法人理事会の非民主的な学内運営で悪化した感さえあります。先日の第36回 団交では、法人側は我々の要求・質問に誠意を持って回答せず、互いに協力して解決の道を探るという基本的な姿勢が全くなく、頓挫する事態にまでなっています。

 この様な状況を打開するため、執行委員会は、ストを含めたより積極的な行動が必要と判断し、9月18日(木)教職員組合臨時大会を開催し、現状を報告するとともに、今後の活動について協議をいたしました。概略をお知らせいたします。

 

 大会は、薬学キャンパス202PNで午後6時から開かれ、先ず議長に岡野氏、書記に佐々木、端崎の両氏を選出して始まりました。出席者は118名(委任状を含む)でした。

 

1.報告事項

(1) 団交経過報告(櫻田書記長)

(2) 最近の諸情勢(土屋執行委員長)

 給与交渉の進展状況をはじめ、これまでの団交の様子や、行政指導後の学内外の諸情勢について、報告と説明があった。委員長は、「法人理事会は、行政指導に従って協働関係の確立に努めなければならない立場にありながら、その指導に逆らうかのように、我々教職員に対し敵対意識を顕在化し、ますます正当な意見が通らない大学にしている。少数意見は無視する一方、多数の総意は、多数の横暴だときめつけている。大学経理をはじめ、不透明なことが多すぎる。これらを改善して行かねばならない。組合は、正当な団体であり、今後、より強力に行動する必要がある」と述べた。

  

2.協議事項

(1) 今後の活動方針(櫻田書記長)

これについては、配付資料(第36会団交で法人側に提出した「組合要求事項」)にしたがって説明があり、いくつかの項目で協議された。

 [1] 給与交渉

 これまでの方針通り、財務諸表の開示を前提として交渉する。開示されるまでは、組合の要求額(前回大会で承認)を認めさせる方向を貫くこと、が承認された。

 一般組合員から、昨年同様、法人側に不当に引き延ばされて、年度末時間切れで決着ということがないようして欲しいとの要望があり、執行部からは、給与交渉は遅くとも12月までに決着させたいと返答があった。このため、法人側が財務諸表を公開しなければ、ストもあり得ることが示唆された。

 

 [2] 人事考課

 人事考課の実施は基本的には反対ではない。しかし、労使間や各部内での上下間に全くの信頼関係がない現状では公平な人事考課はできないと判断する。組合としては、信頼関係が回復するまでは人事考課の協議に応じないとの執行部提案が了承された。

 これに関し、職場内の信頼関係が失われたことに対し、法人の猛省を促すべく、理事や事務局幹部の人事考課こそ必要であろうとの意見があった。

 

 [3] 週休2日制

 土日週休2日制の完全実施は、大学業務の効率からも全学で必要と思われる。 法人側は、教学スケジュールの整備が先決であるとして消極的であるが、労務の責任は法人にあるのであるから、法人は関係部局へ正式なルートを通して協力要請すべきである。

そのように要望してゆくとの提案が了承された。

 

 [4] 行政指導

 本学理事会に対する文部省からの行政指導は、今も指導下にある。指導項目には我々組合も大いに関心があり、直接労働環境に影響するものばかりである。よって、その内容の説明を法人側に要求するとともに、責任問題など、ただすべきはただして行く。

 

 [5] スト権確立

 給与交渉などの進展状況や組合に対する法人の不誠実な対応などに、組合は我慢の限界にきている。例えば、昨年のような給与交渉をするわけにはゆかないので、組合に与えられた権利である争議権を行使する必要がある。その是非について協議し、投票して結論を得たいとの提案がなされ、協議に入った。多くの意見や提案があったが、次の事項について、承認又は合意がえられた。

 

  @ スト実施に向けて組合員に賛否を問い、まずスト権を確立すること。

  A 実施前に、学生や父母に組合の立場を知らせ、理解を得ること。 

  B 要求項目を整理し、ストの目標をはっきりさせること。

  C 上部団体とも連絡・相談し、全面的な支援を依頼すること。

 

 スト実施の是非を問う採決は、組合規定によれば、全組合員の無記名投票の過半数を持って議決されることになっています。そこで、投票管理の世話人を各職域から選出した後、9月25日までを投票期間とした。この大会会場で一部投票が開始された。

 

(2) その他(田端委員)

インターネットのHome-Page開設について提案があり、提案通り承認された。