北陸大学教職員組合ニュース第92号(1997.9.2発行)
第34回団交
給与交渉進展みられず
文部省への「虚偽報告」で経営責任を追及
夏期休業直前の8月5日、第34回団交が行われました。今回も北元理事長の出席はありませんでした。理事長として法人トップの立場にあるにもかかわらず、この2年間北元喜朗氏が一度も出席しないのは異常です。
<要旨>
1.就業規則の変更に関して、法人は「With」を発行して改正案なるものを発表した。 これに組合は抗議したが、法人は“信頼関係”を理解できなかったようである。
2.虚偽報告にまつわる「顛末書」について、法人は、「文部省に見せるものであり、 教職員に見せる性質のものではない」と主張し、提示を拒否した。
3.組合は、「太陽グループ運動会」に関して、太陽グループとの癒着を問題にした。
1.就業規則について
前回、組合は就業規則の改正案でなく、労働条件の変更案として、団交の提案文書に改めて提出されるべきと主張した。しかし、法人側はこれを無視した。
組合:前回、組合は提案文書での提出を要求したのに、「With」で改正案を公表した。こ
れは、既成事実を作ってしまおうという態度ではないのか。
法人:「With」の内容は、組合に出したものを一般職員に提示しただけである。
組合:直ちに木村部長に抗議したが、何ら返答がない。
法人(松村労務担当理事:)私の方には、そのような話しは届いていない。
組合:おかしいではないか。一言謝ってしかるべきだ。
法人:就業規則の改正案で何故いけないのか。
組合:まず、労使の協定書を結ぶことが手続きだ。団交は、労働条件の改正をやる場である。
法人:労働条件の変更は、就業規則の改正では何故駄目なのか。
組合:就業規則でそれを認めて判を押すと、結果として、今の就業規則の他の部分について
は問題ないということになる。就業規則の変更以前に労使で交渉することがある。
法人:法的根拠を示して欲しい。
組合:労働協約は労働組合法14条,就業規則は労基法89条だ。
法人:両者の整合性を教えて欲しい。
組合:89条は、組合の有無に関係なく規定されている。労働協約は労使の約束であり、組 合がある場合は、まず組合と協約を結ぶのが法律の趣旨だ。
法人:協約の趣旨はわかった。しかし、締結しなければならないという強制力はないはずだ。
組合:それを口にするとは・・・・。交渉拒否とも受け取れる。
2.給与改定交渉
法人:前回2.85 %を提示した。給与改定交渉に財務諸表はいらない。
組合:人事院が参考にしている資料では、まだまだ賃金は低い。
法人:北陸地域で比較しても意味がないというが、我々の生活基盤は、この地域だ。
組合:それは一要素でしかない。前回、法人は財政状況の将来展望を説明したが、それを裏
付ける収支の実態を明らかにしなければならない。数年前、給与が異常に低いときが
あった。組合ができて、ある程度は補正された。しかし、それ以上に役員の給与が上
昇した。無駄と思える支出もある。これらを再三指摘しているが、一向に改める様子
はない。何の反省もなしに、交渉がうまく行くという話しはあり得ないではないか。
法人:(経理を公開しない)理由は再三申し上げている。
組合:それは理由にならない。サウンドトラックの2階部分の施設は、明らかに浪費である。
「顛末書」を開示すべきだ。ことの真実を本当に書いたというなら、出せばよい。
法人:顛末書は、寄附行為申請認可者(文部省)に出すもので、この場で提示すべき性格の
ものではない。オープン当初のインフォメーションが不足していました。
組合:あの施設はいくらの費用を掛けたのか。
法人:ここで言うことではありません。団交事項ではありません。
組合:大学の予算にかかわることでしょう。誰の金を使っているのだ。法人は何でも出来る
と思っているのではないか。我々職員の厚生施設というなら、団交事項である。
法人:「顛末書」は出しません。
組合:出さないなら、その理由を文書に書いて回答して欲しい。まかり通るのか、どうか。
法人:・・・・・(無言)
組合:「役員功労年金規程(法人理事らに、退職時の給与に見合う年金を終身支払うという
もの。役員にのみ適用)」など、行政指導がなかったら、今後の大学にどれほどの損
害を与えたことか。こんな規程を勝手に作っておいて、指導を受けたら、「なくしま
した」の一言で済むものではない。
法人:・・・・・(無言)
その他
組合:「太陽グループ運動会」の案内が教員に配布されたが、欠席の場合、理由を書けとあ
る。勤務外の行事で、しかも休日なのに欠席理由を求めるのは行き過ぎではないか。
法人:公務で参加できない人を調べるためだ。運動会にはクジ引きもあるので。
組合:文部省から関連企業との癒着が指摘されているのに、今回は配慮すべきではないか。
法人:単なる親睦だ。
組合:学生の金が使われている。誤解を招くことは避けるべきだ。 (以上)
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