北陸大学教職員組合ニュース第57号(1997.3.4発行) 

 

  今年度 給与交渉を振り返って

 

 延々越年した春闘を212日になってようやく終結することができた。当初、実務的に話し合うことを目的にベア交渉のための小委員会を設置し、7回ほど交渉を持ったが、結局法人側の提示が出たのは87日で、小委員会は交渉引き延ばし策に利用された。しかもシュミレーションを理由にのばしのばした挙げ句出てきた回答が、定期昇給のみの 1.7%、財務諸表を出して適正な給与水準を考えようという組合の要求は一顧だにせず、これで3ヶ月つっぱった。その後 2.6%で1ヶ月ねばり、1210日には 3.84%と額だけは上げてきた。また、年末賞与ではアンケートによって提示額での受け取りを募り、教職員の分断をはかろうとしたが、組合の反撃で撤回された。その後の展開を考えると、この段階での団結がいかに大切であったかよくわかる。

 一方、組合は1030日には地労委に「財務諸表を示して交渉に応ずる」よう救済申し立てを行った。26日に双方を呼んで行われた審尋では、行政監察庁が文部省に財務諸表の公開を提言していることを紹介し、在席の委員の納得を得たが、現行法ではその義務はないという法人側の態度を変更させるには到らなかった。振り返ってみると、交渉は終始金額をめぐっての綱引きのみで、適正な給与水準について真剣な討議を重ねることは出来なかった。これは終始財務諸表の開示を拒否してきた法人側にその責任がある。今回は年度末を目前に綱引きもタイムリミットとなり、些かも論理的ではないが、一律10万円の一時金支給に法人側の妥結への意欲を認め、組合はこれを受け入れ、確認書の取り交わしに到った。

 この確認書には「4 財務諸表の開示については引き続き協議する。」という一項が入っている。来年度賃金改定交渉には是非財務諸表を開示して、適正な給与水準について実のある論議をし、安定した交渉方式を確立したいものである。当然、組合の主張は「組合のある全国100大学の平均に近づけよ。」から出発することになろう。数字の根拠ある主張なら法人側の主張にも十分耳を傾ける用意はあるといっておこう。

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昇給にともなう組合費の改正について(提案)

 

 今回の交渉妥結によって給与が改定されましたが、これにともなう組合費の改正について、執行委員会では、次のような提案をいたします。

 

(1) 平成9年3月までは、組合費を改正しない。(遡及しない)

(2) 平成9年4月からは、4月給与の額に基づいて改正する。

組合費の納入について

(1) 平成9年4月から改正組合費で納入する。

(2) 既に組合費を長期納入している場合は、改正組合費との差額があれば、平成9

  年4月以降分について差額分を納入する。

 

 この案にご意見があれば、執行委員(会)まで申し出てください。検討させていただきます。もしご異議がなければ、この案を認めていただき、4月から実施したいと思います。

 

** 組合費の計算方法:「組合費は、基本給を5万円刻みとして、端数を切り捨てた額の 0.6%

とする」 よって、給与改定によって5万円の刻みを超えた方のみが組合費改正になります。

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アンケートに協力のお願い 

  給与改定について、皆様の実態を調査いたしたく、別途アンケートを行います。 来年度給与交渉の基礎にもなりますので、何卒ご協力をお願いします。