北陸大学教職員組合ニュース第55号(1997.2.25発行)

 

北陸大学学長候補者

 

     「自主選挙」行われる

  全教員の73 %が投票

 学長・学部長の公選制を求める教員有志の会が進めている「学長候補者自主選挙」が221日行われました。選挙の投票所となった石川県教育会館(金沢市香林坊)2Fには午後6時頃から、有権者である教員多数が投票に訪れ、また支援する大学職員らが選挙を見守りました。午後8時の投票終了後、立会人監視のもとで開票作業に入り、9時過ぎには全て終了しました。その結果、学長候補者として、法学部教授中山研一氏が圧倒的多数で選出されました。選挙管理委員会発表の要点は以下の通りです。

 

学長候補者自主選挙結果

 有権者数:182名 (北陸大学全教員)

 投票総数:132票 (投票者数も132名で全教員の72.5%)

 無効投票:なし

 最高得票者:118 中山研一教授(投票総数の89.4%、全教員の64.8%の支持)

 

 本年1月の選考規程(案)が承認された頃からの法人や学長の異常とも思える圧力と妨害の中で、自主選挙が混乱なく成立しただけでなく、7割以上の教員が参加したことに大きな意義があります。昭和50年北陸大学が開学して以来、最も民主的なかたちで全教員の意思が示されたことは画期的なことであり、もはや誰にも止められない“時代の流れ”を感じさせるものであったといえます。あるいは、創設者林屋亀次郎先生の大学理念「真理を究むる」に回帰したということができます。

 有志の会の教員らは「ほぼ1年前、学長・学部長の公選制を求めて136名の教員が要求書を提出し、法人・学長との話し合いを求めたにもかかわらず、それを無視して8月という早い段階で理事会が次期学長を一方的に選任したため、自主選挙という形で自分達の意思を示さざるを得なかった。この間、規程選挙の実施について有志教員ばかりでなく、全教員にその是非が問われ、いずれも過半数の支持を得た。一方、法人と学長は、世話人や選挙管理委員、あるいは教職員組合にも処分をにおわせる通告書まで出して行動を牽制し、全教員には不参加を呼び掛けた。しかし、教員達は冷静であって、選挙に参加して意思表示をした。自主選挙が成立したことに満足している」と述べた。

 また有志の会の世話人は「今回の学長候補者選出は、あくまでも自主選挙であって我々教員の意思を示すことに最大の意義があり、“2人学長”を作るためのものではない。法人は7割を越える教員の意思を謙虚に受け止め、今後に正しい方向付けをすべきである。グロ−バルな視野で、より民主的な大学になるためのステップにしていただきたい。今こそ北陸大学のイメ−ジチェンジをする時です」と述べた。

 前回の組合ニュース(第50号)でも述べた通り、学園の民主化は教職員組合設立の大きな動機であり、それに沿った組合の活動方針は全く変わりません。今後の情勢を見守りながら、組合員の合意の上で民主化運動をより一層発展させるつもりです。執行委員長は「組合は、今回の自主選挙を含め、教員有志の民主化運動を支援してきた。法人と学長の脅迫的な通知に加えて,分断しようとする一部教員の利益誘導的な言動があったが、多くの教員はそれに反発こそすれ、揺るぎない信念を持っていた。それが選挙を圧倒的多数の支持で成立させた原動力であろう。組合も、法人からこの支援は“違法な組合活動”とまで決めつけられたが、何が違法なのか不明であり、今後団交の席などで追及して行きたい」と述べた。

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