北陸大学教職員組合ニュース第39号(1996.12.4発行)

 

 第18回団交

  法人側 組合無視の方針露呈する

 第18回団交(11月29日)は前回に引き続いて同様の項目で行われました。

 冒頭、賞与支給について法人側は「賞与支給額についてアンケ−ト調査をしたい。

(1) 非組合員には、法人改訂案(2.63%)計算で支給を受けたいか、否かを聞く。

(2) 組合員は個々に問えないので、一括して執行委員会に支給方法について聞く。

というものである。給与交渉の最中に組合分断とも受け取れるこのような行為が法的に許されるとは思えないが、法人の組合無視、団交無視の本性をあらわしたものである。法人側は団交の席上で、その支給方法に関して次の「申入書」を提出した。

 年末賞与の支給に関し、 1. 大学側提案により受け取る。(昇給率 平均2.63%)

             2. 現行給与により受け取る。  

             3. 妥結後受け取る。

のいずれかで回答せよというものである。この申し入れは明らかに交渉を無視し、一方的に解決を迫った許されない行為である。給与交渉を不誠実な対応で12月まで引き延ばした責任を全く感じていない無神経さに驚くとともに、我々の組合結成後もなんら法人理事会の体質が変わらないばかりか、ますます専横を強めていることに怒りを覚える。組合員と非組合員の区別はできていないので、アンケ−ト実施で、組合員を見つけだそうとする意図をもつ卑劣な方法であり、もし誤って組合員にアンケ−トが行われたなら明らかな不当労働行為になる。過半数を越える教職員で構成されている北陸大学教職員組合が本学で唯一の交渉団体である。法人は、我々組合の了解なしには一切行動できないことを理解し、誠実に対応すべきである。

 この不当な「申入書」に回答すべきでないという意見もありましたが、前回夏期賞与と同じケ−スになりつつあり、組合は次の回答を12月3日に提出しました。

1.年末賞与は、現行給与で計算した額を暫定的に支給すること。また、改定給与による差額は、交渉妥結後に速やかに支給すること

2.支給に関して、組合員と非組合員を区別するようなアンケ−トは行わないこと

 

 第18回団交での主な交渉は以下の経過でした。

 1.給与改定交渉では、組合は、立命館大学での経理公開に関する学生向けパンフレット、自己点検・評価報告書に記載された北里(大学)学園の資金収支決算書のコピ−を提示して「公益法人としては経理の開示は当然のことである」と迫ったが、法人側は相変わらずの拒否であった。そればかりか、理事の1人は「公表せよと言うのはその資料を別の目的に使用するのではないかとさえ思える」と不謹慎な発言をした。これに対し組合は「年収4000万に近い理事が2名、3000万に近い理事が1名、2300万弱の理事が1名いる。このような私学助成減額の対象となる高額な給与ベ−スで法人役員が報酬を受けているのに、経理を問題にしないで我々の給与改定交渉はありえない」と反論した。

 2.年末賞与は、当初法人側は「3.5ヶ月までとする」としていたのを、組合側の要求で「平均3.5ヶ月とする」に変更した。また、賞与の支給に関して、「銀行振り込みを併用すること。支給式を廃止すること」の2点を要求したのに対し、法人は「前向きに検討する」とした。一方、法人は「人事考課は実施するが、これに関する交渉は遅くとも明年3月末までに妥結に持ち込みたい」と述べた。

 3.人事の停滞に関して組合は「現在保留中の昇格人事を速やかに実施すること」を強硬に要求した。法人は交渉事項でないという姿勢を崩さなかったが、「要求は受理する」とした。

 

 

組合は

  ヒトが人として

  素直にふるまえる

  明るいキャンパス

  楽しい職場

  を目指します