北陸大学教職員組合ニュース第37号(1996.11.14発行)
第16回団交
法人側譲らず、不調に終わる!
学校法人がなぜ経理の開示を拒むのでしょうか、理解に苦しむ
第16回団交(11月12日)は、前回に続き給与改定交渉が主であった。法人側は前回提出の2.63 %を組合が認めるか否かの選択を迫り、歩み寄りを求めた。これに対し組合側は「では、組合の要求に法人は歩み寄りができるのか」と逆提案したところ、「できない」とこれまでと同様の返事をしただけで、態度は変わらなかった。書記長は「経営実態に基づいた真の給与交渉がこれまで一度もなされていない。基本的な部分が欠落している協議は意味をなさない」として交渉を打ち切った。法人側は「もうタイムリミットである。290名の職員の気持ちを考えないのか」と責任転嫁するような発言をした。我々は「数値を問題にしているのではなく、法人の姿勢を問題にしているのである。こちらの要求に一歩でも譲っていただければ、直ちに前向きに協議したい」と改めて法人側の翻意を促したが、黙ったままで返答がなかった。委員長は「290名のことを考えているというなら、なぜ早期決着に努力しなかったのか。我々は真剣に考えているからこそ、本学の経理からみて実施可能な給与体系に基づく交渉を目指しているのである。基礎資料がない単なる数値だけで納得せよというのは不誠実である」と再度見解を述べた。
経理関係資料を提出しないことについて、法人は「出せないのは、あなた方と信頼関係がないからである」と前回と異なる理由にした。組合は、本末転倒ではないかとして「出さないから、信頼関係が生まれないのではないか」と反論した。毎年度の決算や予算に関する経理の公開は、信頼関係の有無に関係なく、どこの大学でもやっているごく常識的な事柄である。なぜ本学の法人は、これを秘密にしておかなければならないのか全く理解に苦しむものである。
最後に、法人側は「このままでは、給与や賞与の支給に関して独自の措置をとらせていただくことになる」と述べた。我々は、法人側の誠意を信じて成り行きを見守るよりほかない。
あくまでも組合は、法人側の理解を求めるべく、忍耐強く努力してゆくつもりであります。