北陸大学教職員組合ニュース223号(2005.03.17発行)

 

法人理事会、団交拒否再び

 

 北陸大学教職員組合は、24日に法人理事会に対して、214日に団体交渉を開催するよう申し入れをしました。ところが法人理事会は「25日の後期入試が終わってからにしてほしい」と言って、214日の団体交渉を拒否してきました。組合はこれに対し、申込みどおり団交を開催するよう要求しました。平成15年度、16年度の給与改定交渉、業績評価に基づく3月の賞与に関しての交渉などがあるだけでなく、新年度から実行されるという年250日授業案については、法人理事会からの正式説明は一切されておらず、土曜日授業開講についても不明のままであり、団交で話し合いをしなければならないからです。特に授業日数の大幅増加・土曜授業については、労働条件の重要変更事項であるにもかかわらず、法人理事会から組合に対しての説明は皆無であり、法律的にも認められないことです。ところが、法人は、団交開催要求を無視したのみならず、2月25日を過ぎても一切団体交渉に応じる様子がありませんでした。口頭での度重なる催促にも全く応じなかったので、組合は理事会に対して催促の文書を出した結果、やっと理事会から三役交渉の提案があり、3月10日に実現しました。

 しかしながら、三役交渉で法人側が主張したのは「入試の危機的状況が続いていて多忙なため団体交渉の3月開催は無理である。4月にしてほしい」ということでした。この主張は全く筋の通らないものです。団交開催と入試は無関係です。法人理事会の主張は論外です。また、まだ妥結していない給与・賞与に関する交渉を年度内の3月にやる意思がないということは、理事会は自分達の案を一切変更する気はないということの明らかな表明です。つまり交渉の意思は全くなく、自分達の提案以外は認めないという問答無用の態度であり、徹底した組合無視です。

また、4月から新学期が始まり、これまでの150日授業体制を250日授業体制に変更するという労働条件の大幅変更なしには実施不可能な教育計画について労働組合とまったく話し合いをする気もない――組合も法律も無視した法人理事会の運営方針にはただただ呆れるばかりです。組合三役は直ちに団交を開催することを改めて要求しましたが、法人側は開催に応じるとの言質は一切ありませんでした。

 法人理事会は暴走としかいいようのない大学運営をいったいいつまで続けるつもりなのでしょうか。250日授業体制についても、250日の中味について教授会などで実質的審議は行われておらず、ただ、上からの意思として実行されようとしています。つまり、教員の意見はほとんど反映されていない案です。250日授業体制がなぜ必要なのか、必要なら、いかにすれば、その中味を充実した、真に学生の教育に資するものにできるのか――そういう検討を全く抜きにして実行に移せば、最大の被害者となるのは学生です。学生を大事にすることを標榜しながら、学生を一番知っているはずの教員の声を聞きもしないし、智恵を生かす気もない――そんな大学に未来などあろうはずがありません。

 



組合送別会開催される



 今年も多数の教員が大学を去っていきます。組合員では、薬学部の亀田幸彦教授、小嶋迪孝教授、柚沢豪講師、元法学部助教授の馬場巌助教授と柳本祐加子助教授、元外国語学部助教授のピーター・ルースベン=スチュアート助教授とドナルド・チェリー講師です。なお薬学部山本久子助教授と涌澤伸哉助教授は既に昨年度途中(9月、12月)に御退職されています。事務局では小畑優氏です。このうち教員で定年でおやめになるのは御二人だけで、他の5人の先生方は他大学への転出です。

 送別会では、各先生の御紹介のあと、御一人御一人に別れの御言葉を頂きました。転出される先生のほとんどは定年までいる予定で北陸大学に着任なさいました。本当はもっとここにいたかったのだがと語る御言葉に無念の思いが滲み、会場に集まった組合員のみなさんの共感を誘う場面が何度も見られました。

今年も多数の優秀な先生方が北陸大学を去り、昨年と合わせると30名近くになります。法人理事会の体質が変わらないかぎり、この傾向に歯止めがかかることはないと思われます。理事長・学長に代表される法人理事会が現在のような愚劣な大学運営をやめないかぎり、北陸大学に未来などあろうはずはありません。

 



325日に組合定期総会を開催予定



 組合執行部は、325日(金)の1830分から北陸大学教職員組合定期総会を開催する予定です。定期総会では、執行委員の改選及び平成17年度の要求事項が主な議題となります。詳細については追ってお知らせいたします。また、執行委員に立候補したいと考えている方は、薬学キャンパスは佐倉委員長、太陽が丘キャンパスは岡野書記長までお知らせください。