北陸大学教職員組合ニュース216号(2004.9.14発行)
アンケート結果まとまる:現在の人事考課・業績評価は大多数が不支持
平成16年7月に、平成15年度の人事考課・業績評価に関するアンケート調査を行いましたが、49名が回答を寄せ、その結果は以下のようになりました。
I 業績評価および業績評価の賞与への反映について
業績評価を行うことについて
@積極的に賛成する 2
A賛成する 14
B反対 13
C絶対に反対 8
Dどれともいえない 12
総回答数 49
2. 業績評価を賞与に反映することについて
@積極的に賛成する 1
A賛成する 5
B反対 19
C絶対に反対 17
Dどれともいえない 6
総回答数 48
II 平成15年度人事考課について
業績評価を賞与に反映させたことについて
@極めて妥当であった 0
A妥当であった 4
B不当であった 22
C極めて不当であった 18
Dどれともいえない 5
総回答数 49
2. 1で@、Aを選んだ方は以下の質問に答えてください。
業績評価の賞与への反映を2ヶ月分としたことについて
@極めて妥当であった 0
A妥当であった 1
Bもっと小さくすべきであった 10
Cもっと大きくすべきであった 1
総回答数 12
3.業績評価を賞与に反映させた結果、意欲が高まりましたか。
@大いに高まった 1
A高まった 1
B低下した 14
C極めて低下した 16
Dどれともいえない 16
総回答数 48
4.業績評価を賞与に反映させた結果、組織の活性化がされたと思われますか。
@大いに活性化した 0
A活性化した 1
B沈滞を引き起こした 20
Cひどい沈滞を引き起こした 11
Dどれともいえない 16
総回答数 47
5. 業績評価に使用された様式の項目は妥当なものだと思いますか。
@極めて妥当であった 0
A妥当であった 2
B不当であった 18
C極めて不当であった 13
Dどれともいえない 13
総回答数 46
6. あなたの人事考課の結果は妥当であったと思われますか。
@極めて妥当であった 0
A妥当であった 3
B不当であった 13
C極めて不当であった 8
Dどれともいえない 19
総回答数 43
今回のアンケート結果で、まず特筆すべきは、多数が現在の人事考課・業績評価に対して否定的な意見を抱いているということです。また、このような人事考課・業績評価が大学の活性化や意欲の向上につながっていると考えている教員はほとんどいないということです。
業績評価そのものの必要性は3分の1が認めていますが、では、それを賞与に反映すべきかということになると、1割強の教員しか認めていません。さらに、平成15年度の人事考課で業績評価を賞与に反映させたことを支持する者は、8%しかいません。仮に支持していても、2ヶ月分という幅が妥当であったと考える教員はほとんど皆無です。現在の法人の人事考課・業績評価の支持率は限りなくゼロに近いと言っていいでしょう。
法人側は、人事考課・業績評価を行う理由として、組織の活性化や意欲の向上を主張していますが、今回のアンケートでは、まったく逆の結果が出ています。人事考課・業績評価により、意欲が高まったとする教員は、回答者48名中わずか2名、割合にしてわずか4%しかいません。逆に意欲が低下したとする者の数は48名中30名です。そのうち半数は極めて意欲が低下したとしています。
組織の活性化については、「活性化した」と考える者は、48名中ただ1名、48名中31名つまり、3分の2は、沈滞を引き起こしたと考えています。
また、現在の人事考課に使われている業績評価の様式について、それを支持している教員は、回答者46名中2人だけです。特に業績評価書の最後の項目である教育に関しての特記事項では疑問が集中しています。一言で言えば、学長に対して大きな不信感を、多くの教員が抱いているということです。
評価の方法に対して十分な議論を重ねることもなく、ただひたすら評価を強行し、しかも組合の同意もないのにその結果を賞与に反映させる――このような理事会の運営が大学の荒廃を招いていることを今回のアンケート結果ははっきりと示していると言えるでしょう。御協力ありがとうございました。
以下は、アンケート用紙に書き込まれた教員の生の声です。組合はこれらの声を理事会との交渉で生かして行きながら、現状の改善を図っていく予定です。これからも御支援・御支持をお願いいたします。
アンケート用紙に書き込まれたコメント
業績評価を賞与に反映させたことについて
○ 評価方法が完全ではない.不透明な点数(学長評価点)が多すぎる.
業績評価を賞与に反映させた結果、意欲が高まりましたか.
○ 自己採点は去年よりかなり高かったのに,去年は0.6ケ月/1ヶ月に対して,今年は0.8ヶ月/1.6ヶ月であった.
4.業績評価を賞与に反映させた結果、組織の活性化がされたと思われますか。
議論や会ギにムダな時間と労力を費やしてしまった.
○ ゴマすりが増加しただけではないかと感じる.
○ 活性化したとはいえない.
6.業績評価に使用された様式の評価項目は不当であったとお思いの方は、具体的に、どのようなところが不当であったと思いますか。
各自の努力ではどうにもならない項目までもが評価の対象となっていた.
○ 学長からの具体的なフィードバックがない.こんな紙きれは資源のむだに等しい.国家試験合格率が下がるのもあたり前だ.なぜなら,このような給与体制では学生教育に全力投球できないからだ.
○ 薬学部助手の場合,資格によるポイントがある.「期限のある評価」=「資格」を考慮することがおかしい.資格を取った時点でポイントを一度考えるなら良いが,その後ずっとポイントがあることは間違っている.特記事項に書かれてある例は全くおかしい.通常教員としてやることである.特別なこととは思えない.
@講義数と連動していること(講義数は教科の特殊性があるために評価に加えるのは問題.学内の力関係により,不必要な講義が増える原因となる.) A研究業績を論文数だけで評価している(論文の質が問われていない.).
「保有資格」の項目.
○ 教育評価が研究に比べ低い.
○ 論文数以外は自分の意志ではどうにもならず,論文数は分野によって難易度が異なる.また学長の論文数を見ると分かるが(学長は研究する時間がないはずだ)共同研究者に名前を連ねるだけで数多くの論文数を手に入れることができる.
○ 担当科目のコマ数は自分の努力とは無関係.授業の工夫などは,自己申告ではなく,学生が評価すべきもの.学長一存の加点が大きすぎる.
○ 学生,院生の指導で,1名に対し教員1名とするのはおかしい.あたり前のことをしているのに,このような努力をしていますなどとは書きにくい.
○ たとえば,長さ,大きさ,色,味,お金,etc をすべて同一にたし算はできない!
○ 形式だけの評価.特記事項の評価の不透明性.
○ 項目自体が不平等.かつ,矯角殺牛.考課目的(指導目標)が不明.不快.
○ 特記事項評価点―――客観性がなく,公正でない.授業評価点―――教育は全職員で行うものであるという根底が崩れる.若干の評価は容認せざるを得ないと思われるが,学会業務に関する項目がない.大学人である以上学会と無縁ではない.
○ 十分に話し合いがなされないままに行われた(内容について,行うことについて).
○ 評価表とともに添付されてきた特記事項の内容のような,今まで当たり前のようにやってきたことを書くことに非常に抵抗があったため,何も書かなかったので,結果については“どれともいえません”.
研究については点数化できるが,教育については,今の記載方法で公平に判断できるとは思えません.
○ 人事考課と一体の業績評価を大学の教育現場に導入したことが不当である.
まともな大学では,客観的な評価はできないことをよく理解しているから,やっていないのだと思う.比較的客観性がありそうな研究業績,論文数ですら,研究分野の特殊性を反映した数値化は不可能です.具体的には,本学教授の研究業績(論文数)をみると,河島学長以上の実績をあげている教授はいません.北陸大学薬学部の教授の研究レベルがこの数値に反映される客観的なデータである,と言えるのでしょうか?
なお,真に大学の活性化を図るためには,教員の教育・研究の実績を公開すること(賞与とは無関係)は,必要と思っています.ただし,上記論文数の中身のように,薬学キャンパス内ではすぐにわかる内容も,一歩キャンパスを出ると数値が一人歩きすることになりますから,慎重に実施すべきです.
○ 判定基準が大学の発展につながらないものであるから.
○ 評価自体反対ですが,もし評価するとしたらもっときめ細かい項目が必要なのではないでしょうか.
○ 種々の評価をするのは,悪い事ではないが,目的がよくない.
・ 入試手当は別に手当として支給すべき.
授業の時間数、委員会、アドバイザー担当学生数は本人の意思、努力と関係がない.
点数化ということで、いきおいその点数項目だけに目が行ってしまい、教員間の協力や人材の育成(教育・研究)がおろそかになる.
・特記事項の評価は不明朗である.
・アドバイザー担当、委員の決定、入試へのかかわりが一方的に決められるのが問題な上に、それが評価にかかわってくるということで2重に問題である.
大項目1C、2〜5のように、自ら選んだ仕事ができない項目を入れるのはおかしい.これらは入れるとしてもプラスアルファにすべき.
例えば授業で「総合法学」は60分1点となっており、授業の90分0.3点に比べて大きすぎる.学長裁量の上限50点は大きすぎるし、その部分については各人に対して、それぞれ何点かを公表すべし.
本人の意思と無関係に一方的に決められアドバイザー制、委員会、講義コマ等が評価に直結するのは大きな問題だと思います.
法人も評価されるべきだが、これが欠落している.
7.学長から出された、あなたの業績評価の点数を記入してください。
○ 点数から誰がこのアンケートを書いたかバレないようにして下さい.筆跡からもバレないように.アンケートはシュレッダーにかけているのですか?
10.あなたの人事考課の結果が不当であったと思う方は、できるかぎり具体的にどういうところが不当であったと思われるか、書いてください.
○ がんばってもそれが給料に反映されない.理事側の「人事考課,経営内容」が不透明なのは,非常に理不尽だ.学長!本当にあなたは学長なのか?こんな大学の学長なら私でもできそうだ.
薬学部助手の場合,資格によるポイントがある.「期限のある評価」=「資格」を考慮することがおかしい.資格を取った時点でポイントを一度考えるなら良いが,その後ずっとポイントがあることは間違っている.特記事項にかかれてある例は全くおかしい.通常教員としてやることである.特別なこととは思えない.
評価点を何点にすればどれだけもらえるのかわからないのに点をつけていくことに悲しさがある.向上心がなくなっていく.
○ @9の項,学長記入となっているが,評価の基準が示されていない. A研究業績は,本学内で行われたものと外部で行われたものとを区別すべきと考える.
○ 特記事項の評価点は昨年より低い.昨年よりも色々と改良しているのだが,文言の書き方や,学長の好みの文章があれば高得点になるのだろうか.
○ ほとんどひとりでコツコツ研究している人間が,院生をたくさん使い,また学内外で共同研究している人間に論文数では絶対に勝てない.研究主体の大学ならいざ知らず,本学では,7:3くらいで教育面の評価をもっとおおきくすべきと思う.
○ 業績評価に書けないことも多々ある.何でもかんでも書くということは,できない.
○ 本人の努力ではどうにも変えられないこと(担当授業の量,委員会,公務,etc )など業績ではない!!
○ 項目自体が不平等.かつ,矯角殺牛.考課目的(指導目標)が不明.不快.
○ 上でD(項目9でDどれともいえない)を選んだが,不当なところがあったとすれば特記事項評価の不公平さに尽きると思われる.
人事考課を認めない立場から,考課結果については項目9では「Dどれともいえない」.したがってこの項目に書く該当者ではないが,特記事項については,バカバカしくて書けないことを一言:
教員であれば誰でも,毎回の講義に,毎年の学生指導に,工夫をしている.その工夫と改良には試行錯誤も含まれるし,安易に成否を判定することも難しい場合がしばしばである.その積み重ねが自己研鑽でもある.当たり前の教育活動,研究活動について,評価点を高めようとして書く神経は持ち合わせていない.まして,評価する人物を想起するだけで,指は動かない.
○ 評価を賞与に反映させない方が良い.
・ どのような基準で特記事項が評価されているのかわからない。
平成14年度の「教育活動等に係る特記事項」の中で、カウントされていない事項があったので、学長に問い合わせたところ、平成15年度に加算すると約束された。実際は加算されていなかった。平成16年度にそれを回すと言っていたが、人事課には連絡が入っていなかった.
アドバイザー・スーパーバイザーを担当していない教員は不利.
特記事項で50点を上限とすることになっているが、結局、委員・公務・アドバイザーをはずされている教員には不利な人事考課となっている.
特記事項の評価基準が不明確。最高点が120点、最低点が10点、この差が信じられない.
機械的に考課するだけなら問題はないが、そのように教育・研究を機械的に評価できるとは思われない.
・ 8クラス持ったり、補習講義が多すぎると感じているのに、それが高い点にな
るというのだからやりきれない.
仕事の分担をもっと合理的にしなければそれを基に評価されるのでは不満である.
今年度以降のクラス担当・アドバイザー担当のことを考えるとゆううつである。教員の希望を尊重した配慮をしてほしい.
・ 最高点131.0(授業)はどれだけ授業をもっているのか、最低点45.0と比べ れ
ば3倍弱である.そもそもこんなに差の出る授業担当体制そのものがおかしい.また、特記事項の最高110点の人の中味はどんなものか、その内容を公開してほしい.
評価項目の8「教育活動に係る特記事項」は学長裁量で上限50点とあるが、この項目だけの各人の評価を公開されたい.
最高得点の中味を公開せよ.
全体の序列(分布表)を公開せよ.
学長持ち分50点のまっくら闇配分.
11.学部間に賞与で格差がつけられましたが、そのことについてどうお考えですか。ご自由にお書きください。
○ 経営陣の失敗を現場に押しつけているような気がする.
○ 薬学部があっての北陸大学だから,差が生じてもいいと思う.
○ 同じ大学にはたらく者が,差別されていることは,大学の発展にとって良くない.反対だ.
○ 薬学部と他学部ではすでに給与において格差がある.なぜなら助手という職位は他学部にはなく,年齢において同じでも職位が上の方は他学部では給与が高いので,賞与での格差については,そのくらいの格差があっても良いとさえ思う.
○ 学部間でそれぞれ事情が異なる.学部間で差を付けるのは好ましくない.もし,差を付けるのならば,賞与以外の部分(例えば,特別賞与等)で行うべきである.
○ 不当である!!
○ 薬学部の教員は年齢の割に教室制や薬学部の事情から他学部に比べて下位職階であるため基本給は安いと思われるので当然である.
○ 定員増と定員減,受験者数多と少,国試の有無等から,ある程度はやむを得ないと思うが,薬学部教員への加増の形で格差をつけるべきだと思う.
○ 今まで以上に薬学部の肩に将来がかかっている感があるので薬学部を高くするのは教員の感情を考えるといたしかたないと思う.
○ 当然だと思います.もともと不平等な職階が生じていますので,薬学部の先生は,もっと強く主張すべきではないでしょうか?
○ 賞与での格差は不要.
○ その理由が不明である.
○ 勤務内容(時間的拘束,昇任基準等)の点では薬学部の負担は他学部よりも多いと感じられるので,どこかで学部間の差があってもいいと思うが,それが賞与である必要性はないと思う.
○ 賞与ではなく,基本給を見直すべき.
○ 合理的な論拠を示せ.「学生減」なら経営側も同じ.
○ 教員間の関係を損なうものである.
○ 客観的なデータで証明されるならば容認せざるを得ない(裏付けがあるならば).法人は別々の企業と考えているのかも.
○ 必要ないと思います.
○ しかたがない.
○ 学部間で格差をつけることは,経営責任を個々の教員に転嫁することを意味しており,絶対に許せない.
○ あまりいいこととは思えない.
○ 格差をつける合理的理由が見当たらない.
○ 学部間の分断をねらっているのかと思ってしまう.何故するのか理解できない.
格差の基準が不明である.
法学部の人間として、最も負荷の重い薬学部に厚い処遇がなされたことを批判できない.
言語道断、教員を分断するもの。例えば同じ体育を教えていて所属が違うだけで差がつくというのは、合理的根拠がない.
収入(学生数)の割合だけで差をつけるのは、企業の論理。学部独自の努力によって学生数の差が生じたわけではない.
薬学部は本当に忙しくなったのだし、学生数がある程度反映する点は仕方ないという卑屈な思いもあるが、センターへの配属を考えると、そこに学生がいないといういうことで圧倒的な差が生じることは絶対反対.
大学全体の質的向上という点では、学部間の分裂・分断を引きおこすだろう.
入学生の多い少ないは教員の努力とは関係ないので格差は不当.
反対.入学者数の減少は教育だけの責任ではない.学部間に格差をつけているため、学部内で頑張っても全体の平均以下の場合がある.
馬鹿げた所為だと思います.
即やめるべき.
12.業績評価の特記事項は,年度末に配布されたものでは50点を上限とすると書かれていましたが、個々人に対して出された結果報告書では、120点という教員もいました。このことについてご意見をお聞かせください。
○ 評価の根拠が適切であれば,プラス評価は悪くない.
○ このようなどんぶり勘定の業績報告書なんて何の意味があるの?あーあほくさい書類だ.
○ 点数について疑問が残る.上記6でも書いたが,特別なことをしているとは思えない.大学の教員としてやることであり,各自授業で工夫していることだと思う.その成果については何も考慮されていない.例えば,点数が高かった人の教育方法が良かったかどうか,検討することが必要だし,もし良ければみんなでやってみるということが必要だと思う.そうでないと評価は単に「お金もうけ」になってしまう.教育は全体でやるものである.「予備校」の講師に対する評価とは全く違うものだと思う.全教員で「大学全体の教育」を考えなければ教育効果はあがらないと思う.
○ すべてにおいて,不公平である!!
教授で10〜140,助教授で30〜85,講師で10〜90,助手で0〜140.助手の140点というのは理解できない.助講師の得点が全部において高いので,教授,助手で平均点を上げるため一部の教員をアップさせた感がある(50点上限を無視して). いい訳に,賞与では50点までといっているが,0〜50の中の点と,0〜140の中の50上限では全く数字が変ってしまう.一部の人間が作為的に満点の50がもらえるようになることになる.
自分が高得点(**)だったので,コメントできません.
○ 今確認しましたが確かに50点とありました.自分は80点ももらったので言いにくいですが,50点を上限と決めた以上,それを守るべきでしたね.教員の中には,いろいろ書いても評価されなかった人もいるのではないかと心配です.
○ それだけすばらしかったのでしょう.問題ないと思いますよ.全員がもっとガンバレばよいのではないですか?
努力や工夫など,いくらでも書けるが,それは当然のことと考えると,ペンは進まない.高得点のためなら,本当に何でも,いくらでも書けばよいのか,ますます悩む.
○ 評価方法,その活用方について,再考すべき.
○ 個人に対して生点を提示するのであれば,それを反映させるべきだと思う.そうでなければ「これだけがんばらなくてもいいんだ」という気持ちになり個人のやる気の喪失が大学全体の不活性化につながると思う.
○ 薬学部の教授,助手の最高点は共に140点です.学長の意図だけで,どうにでも評価が変わるデタラメなやり方です.
○ もとより不平等であることが証明された.
○ 個人プレーに対する評価は学生に教育にマイナス.そのマイナスをよしとする大学の姿勢を示すものである.
○ 特に感想なし.[以下の学長の添付文]のアンダーラインのとおりと理解している.二重線部――客観的な評価ではないが,これが本来の授業評価のもとであろう.
学長の添付文:業績評価をまとめるにあたり,昨年同様,事務局関係部署でチェック可能な項目(授業,各種委員会等)の評価点については,先生方からの申請に誤りがあった場合修正しました.各評価項目の平均点・最高点・最低点は,職位毎のものです.また,特記事項の評価点とは,「教員の教育業績に関わる評価」の「教育活動等に関わる特記事項」の評価点を示しています.なお,この特記事項の評価点は,賞与の考課に用いる上では50点で打ち切りました.特記事項には,昨年以上にいろいろな記載がありました.その中からいくつかの例を別紙に記載しましたので,参考にして下さい.
○ 上限をきめたのなら,守るべきだと思います.何を,どのように判断されたのか,わからない点数に120点も与えられることは不自然だと思います.
○ 学長の考えで,どうにでも変える(点数を)ことができる個人の業績評価にしては,特記事項の配点が高すぎる.
○ 学長自らが決めたことを,簡単にご都合主義で何でも思い通りに変更できることを示した一例である.この項目を恣意的な差別拡大に利用したと考えられる.
○ はじめに人ありきで,考課が決まっているように思える.
○ 上限以上でもちゃんと計算されているということでしょうか?
無定見な連中のことだから特に驚かない。お手盛のためなら何でもあると思う.
例えば、法学部で研究活動の評価点で最高点が116点だった.単著1本で30点として、これだけの点数がとれる教員がいるとは思えない.いずれにせよ、最高点の中味を公開すべきだ.
そもそも研究業績の点数化は非常に難しい.当たり前のことだから書かないことも多い(昨年度の参考例を読んでびっくりしました)し、また、あえて書きたくもない。教育効果が教員の側からのみ測れるわけではないし、また、短期的に測ることができるはずがない.
得点の分布を何よりも知りたい.
学生の学力低下は否定しようのない事実。みなさん苦労している.客観的評価基準、教育成果との関係が明示されないまま予定上限をはるかに超える点数は理解しがたい.
二重構造になっている.やりたい者により多く、やりたくない者により少なく分配しているように思える.
いかにも・・・感じです.
13.以下の余白に、業績評価、人事考課に関するご意見を、自由にお書きください。
○ ある程度のランク付けは必要かも知れない.ただ,休暇が恣意的であったり,格差が拡がりすぎると,評価される側は感情的になり,反撥心も強まる.
○ 教員は全力で,自分の時間と能力,技術を学校のために投資しているということを経営陣はしっかりと受けとめるべきであり,それに見合った賃金を支払うのは当然だと思う.
○ 組合はなぜもっと強く行動できないのか?本当に強く交渉しているのか?法的手段やストライキなど,このようなスタイルを早急にとるべきではないか.なぜ行動をおこさないのですか?何か行動をおこさないと何も変らないのは当然です.もっと教員一丸となって活動すべきだ.
このような茶番劇的な大学経営システムをいつまでつづけるのですか?このままずっとこの体制が続くなら,組合に対しても不信感を抱きそうです.佐倉先生,もっと強く,大きな第一歩を踏み出してください.
インターネットの組合ホームページでマスコミ等の項目が更新されていません.もっとこちらの方にも力を入れてください.
もっと書きたいことが山ほどありますが,どうにもならないことに関して(ほぼあきらめの気持)エネルギーを費やすのはむだなので,この辺でやめておきます.
○ 現在の一般的考え方として「教育と業績評価」は結びつかないと思う(相関しない).研究分野ならある程度わかるが,それでもその評価は難しいと考えられている.
○ 業績評価はすべきと考える.しかし,これを人事考課に加えて賞与に反映させるのは反対である.
○ 北風と太陽と同じ.むち打っても良い仕事はできない.全体の金額がきまっているのだから皆努力するだけ疲労する.
○ 第3者評価をやるべきである.教員も事務も360°評価を考えるべきである.
○ 業績評価を行うこと自体は,特に反対ではないですが,評価方法について,疑問が残ります.明確な点数配分がある所はいいとしても,それ以外の評価点(学長により記入されるところ)はたくさん書けば,たくさん点数がつくのですか?学長の説明では,そのようなことを言われていましたが,日々の業務はとても書ききれません.
○ ひと口で言うと,学生からの評判の悪い先生ほど非組合員であったり,組合員でもイエスマンであることが多い.評判とは,授業に工夫がない,聞きづらい,分かりにくい,学生をバカにする,などです.ところがそういう先生ほど理事からの評価が高い傾向にあり,人事面でも好待遇を受けています.こんな大学に明るい未来があるのでしょうか?
いい話があったら,すぐにでも「脱北」したい気持ちでいっぱいです.学生達は可愛いのですが――――(沈).
○ プラス査定で,2倍程度の年収の差があっても良いかと思いますが?
○ 役員,経営陣も業績を発表すべきである.無論,何十年も前の業績でなく,1年間の業績である.役員なども,バス運転手,キャンパス内清掃をすればよい.役員族の働く姿を見てみたい.それを皆で評価しよう.
○ 評価方法,その活用法について,再考すべき.
○ 業績評価,人事考課を行うことはかまわないが,明確な手順で行ってほしい.
○ 教員として最も重要な深い学識及びその努力は評価されない.評価される不快を法人TOP も味わえ.和を乱し(それが目的か?)責任転嫁・仕事の選別(押し付け)――――などを助長しサービス低下につながる.
○ 教育に関して議論できない状況につき進んでいる.すべての教員が教育を放棄する方向に進むと懸念する.
○ 不従者排除が本学では目的となっている.
○ 虚妄の成果主義 高橋伸夫 日経BP の「おわりに」(p226〜)に,業績評価の行きつくむなしさ,おろかさが書いてあるような気がしました.自分一人では何もできず,学長の前だけ仕事をしているふりをする人が増えてくる.学長はその人を取り込む.努力をする人が減ってくる.
○ 平均点,最高点,最低点の記載はあったが,氏名を出さないなら,人数まで出して,もう少し,全体のうち自分がどの辺にあるのかわかるようにしてほしい.一部の高得点あるいは最低点の人がいても,平均点は計算上,求められるので.
○ 経営内容,財務諸表公開を拒否する者が,教員に対しては教育実績,研究実績の公開を強要する意図は大学の活性化,真の発展を目指す方策とは無縁である.権力と金力を駆使した教員の分断支配の一方策にすぎない.
○ 評価だけを気にして,得点にならない現実問題や雑用に無関心あるいは他人に押しつける人と,改善を図りながら,現実問題に対処しようとする人とのギャップがますます広がる.
無駄とは思いますが、組合で「まともな考課」を行っている大学の具体的な手法を調べ、逆提案してみてはいかがでしょうか.
・ とにかく業績評価の結果の説明会を要求すべきだ。特に最高点はどんな内容な
のか公開すべき.
理事長・学長などの業績評価も行うべきだ.ロースクール不認可の責任をトップは全く取らない.辞任しないなら、せめてボーナスは自粛すべし.
高い給与やボーナス、役職手当をもらっている人々がそれにふさわしい仕事をせず、責任も果たさない.普通の民間企業であればとっくにつぶれている.
・ 最高点、最低点が納得できない(信じられない)。何を根拠にあれほどの高得
点、低い点を出したのか、実際に内訳を知りたい.
要するに、正式の分布図もなく、最高、最低をただ2で割っただけの平均点と結果報告では全く説得力がない.
不透明、不公平、恣意的な業績評価、それに基づいた人事考課は不信と諦めを生み出すだけ.活性化に全くつながらない.
業績評価を人事考課に反映させることに全く反対というわけではないが、その場合、透明、公平であること、幅をせいぜいボーナスの10-20%、又は、ボーナスを全員一律に保証した上で10-20%の上乗せ程度にしてほしい.
・ 学長や理事が評価されないのはおかしい.
外国語学部は学生の授業評価がこれまで独自に行われてきましたが、本年度からは所属教員の手をはなれたので、今後その取扱いをどうするのか不安がある.
一方でTOEICや英検の点数を上げるためにムチを振るい、もう一方で学生の評価を意識しなくてはならないのは、他の科目と比べたとき不利になる気がする.
過度の競争状態にならないようなおさえが必要.
評価が恣意的に行われているので理事会や学長の意向におもねる教員が増えてくるのは問題である.教員の協力というのはチェック・アンド・バランスの観点からも考慮すべきであり、現状では誤った方向に大学運営が進んでいっても、誰も責任をとらなくなるだろう.
教育業績の評価は教育成果に対する個人の貢献度と考えられるが、教育成果を例えば薬剤師国家試験合格率や英語力資格試験成績と置きかえるのは余りに狭い教育観と言わざるをえない.また、個人の貢献度も測りがたい。授業時間数や担当アドバイジー数も本人が決めたものではない。学術論文は別な場で評価される.したがって業績評価なるものをボーナスや年俸に反映させるのはフェアでない.フェアでないことを無理強いすると人心がますます荒廃する.
各学部内の業績評価の点数を、年度末賞与の相関関係の分布図を、なぜ法人側は作成・公表できないのか.人事考課のやり方に不信を抱かざるをえない.
「百害あって一利なし」でしょう.
業績評価や人事考課で人を意のままに操れると思っている連中にはいつか鉄槌がくだるでしょう。