北陸大学教職員組合ニュース208号(2004.03.18発行)

平成15年度給与改定交渉:未だ、法人より具体案示されず


10回団体交渉報告

 平成16311日に第10回団体交渉が行われました。これは213日に組合より開催申込みをしたものが約1月遅れで実現したものです。3月の年度末賞与支給を317日にひかえての団交で今回も法人側は例のごとく、直前まで団交に応じず、しかも、団交では一歩も譲らないという姿勢を変えませんでした。

  1. 給与改定について

 年が変わり3月半ばとなった現在に至ってもまだ法人側は平成15年度の給与改定の具体的案を示さず、組合の要求1.5%は受け入れられないという考えをはっきり示しただけでした。拒否の理由として、財政状況が厳しいことや公務員の給与が下がったりしていることをあげましたが、具体的資料を開示しての説明は今回もありませんでした。また、現在まで支給している住居手当や扶養手当などを、将来は月々の給与からはずし、人事考課の結果に応じて賞与の一部としたいという考えが示されましたが、時期など具体的なことはまったく明示されませんでした。

 組合が、組合の要求である、1.5%アップということを実施した場合、帰属収入のどれぐらいの割合のアップになるのか質したところ「0.20.3%ぐらいだと思う」という回答があり、組合側の要求どおりに給与改定を実施しても、理事会のいう「人件費は帰属収入の45%以下」を維持するにはまったく問題のないことが明らかになりました。人件費は全国の大学の帰属収入においてどれぐらいの割合を占めているのか質したところ、「平均で約52%」という数字が出されました。しかし、それらの数字にもかかわらず理事会側は賃上げ1.5%は認めない、の一点張りでした。

 組合側は、あらためて1.5%の賃上げを要求し、また、理事会が「人件費は帰属収入の45%以下とする」ことの根拠を財政上の具体的数値をあげた上で、文書で説明するよう、再度要求しました。

  1. 年度末賞与および業績評価について

 317日支給予定の年度末賞与および業績評価については、河島学長から説明があり、業績評価の結果を賞与に反映する幅を2か月分とする方針に変わりはないということが再び表明されました。組合は1か月分を要求していますが、学長は「1か月分だとがんばっている人が満足できるようにしてあげることができないが、2か月分ならしてやれる」という従来の主張を繰り返し、2か月分に固執しました。また、このような業績評価の賞与への反映が大学の活性化につながったかに関しては「わからない」という、前回同様のまったく無責任な返答がありました。

 業績評価の結果については、学長から「点数が500点から20点まで大きく開いた。教員が自分がどこにいるかわかるようにする。授業評価は点数に入れない。点の低い人とは会って話をする。」などの発言がありました。組合側は、業績評価の点数の分布状況の公表も含め、業績評価の結果の詳細な総括報告を文書でするよう要求しました。

  また、懸案であった入試手当てについては、賞与の2か月分のうち0.4か月分だけ入試手当てのために切り離し、職位などによる差が出ないように工夫するということで、5万円ずつ、4段階に分けて支給するという修正案が出されました。そのため実質的には業績評価の賞与への反映は1.6か月分ということになります。

  1. 平成16年度特別休暇について

 前回の団交で、法人の「夏休みの特別休暇は3日、それに2日分の休暇願いを出してもらい、計5日として取らせる。年末年始は1229日から13日までとし14日に新年会をする」という案に対し、組合は、夏休みについては休暇願いなど不要なようにして5日とすべきだし、冬休みもせめて1週間は取れるようにすべきだという修正案を出しました。それに対して、そのときは法人側から「希望はお聞きした」という返事がありました。今回、「お聞きした」結果が示され、今年の特別休暇はまったく法人側の提案どおりで実施する旨、宣言がありました。

  1. その他

 総合教育センターが「教育能力開発センター」という名称に変更されましたが、その名称は「新学部準備委員会」(委員は、河島学長、学長補佐、外国語学部長、法学部長、外国語学部教務委員長、法学部教務委員長、学務担当理事、人事委員長、事務局長、管理本部長、学事本部長という説明がありました)から出されたものであるという説明がありました。名称変更がなぜされたのかについては、松村労務担当理事は、自分の担当外であるとして、明言を避けました。また、現在の学部間の賞与格差などはセンターにも反映されるのか、という組合の質問に対して、法人側は、「現在は未定である」という回答をしました。

  今回の団交では、団交申込書において、学長任用規程やセンター運営規程を組合に示すよう求めていましたが、法人側は全学教授会で配付したとして組合には示さなかったので改めて組合に対しても規程を示すよう要求しました。

325日(木)は定期総会です。202PN 18:30より