北陸大学教職員組合ニュース198号(2003.10.7発行)
改組に乗じた不当解雇は許さない:
雇用対策専門委員会設置
平成15年10月6日に組合執行委員会が行われました。すでにご存知のように、法人理事会は、今回の「未来創造学部」の設置に伴い、あらたに「総合教育センター」を設けます。そして、現外国語学部、現法学部の学生の卒業とともに、総合教育センターの教員で薬学部、新学部に授業のない教員は解雇すると団交で明言しています。これはいわゆる整理解雇にあたり、大学の財政状況に問題のない現在、法的には認められない不当解雇です。
しかし、法人理事会はそのような違法行為を強行する姿勢をまったく変えていません。執行委員会ではこの問題により有効に取り組むため、「雇用対策専門委員会」を立ち上げることを決定しました。専門委員会は、上部団体や全国の大学の組合組織と連絡を取り合って情報を収集し、さらに組合の顧問弁護士との綿密な連携のもと、法人の不当解雇に対抗していくことになります。
また、これから、労働問題や財務などの専門家を呼び、様々な形で学習会などを開いていくことの必要性も議論されました。学生などにも現状を理解してもらう活動も必要なのではないかという意見も出されました。大学はまず何と言っても学生のものだからです。
さらに、執行委員会では、現在、新学部の設置、薬学部の増員に関して、大学が行っている様々な宣伝活動についても話し合われました。特に、教職員の自家用車にステッカーの添付を要請することについては、様々な論議が出され、右のような文書を理事長、学長に出すことが決まりました。(この文書は10月7日に法人側に渡されました。)
たしかに、学生募集のためには様々な宣伝活動が必要です。やれることはやらねばなりません。しかし、その活動にも大学の宣伝活動にふさわしい良識や見識があってしかるべきです。節度を忘れた宣伝活動は逆効果であることを肝に銘じておかねばなりません。
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北陸大学教職組117号
2003年10月7日
北陸大学理事長
北元喜朗殿
北陸大学学長
河島 進殿
北陸大学教職員組合執行委員長
桐山 典城
「2004(平成16)年度ステッカー添付のお願い」について
平成15年10月2日付で、全教員に対して「2004(平成16)年度ステッカー添付のお願い」という文書とともに、「本学大学改革をアピール」するためのステッカーが配付されました。
学長名の文書では、「自家用車に添付していただき」たい旨、表明されていますが、これに対して組合の見解をお伝えいたします。
私たち北陸大学に働く者の使用している車は、あくまでも自家用車であり、大学の公用車ではありません。公用車にステッカーを貼るのはおおいにけっこうです。10枚でも20枚でもお好きなだけ貼ればいいでしょう。しかし、自家用車とは、その名のとおり自家用であって個人のものです。大学への通勤以外にも使用され、休日にも大学とは無関係に使用されるものです。その個人の所有物に大学のステッカーを貼るよう求めるというのは雇用権の乱用と言わねばなりません。
私たちは、大学の宣伝活動に協力したいという気持ちに変わりはありません。しかし、このような形での協力要請は、ぜひ再考を願いたいと思います。