北陸大学教職員組合ニュース第185号(2002.11.28発行)

 

 

 122(月)臨時組合大会のお知らせ

                              

 1126日(火)今学期最初の団交が行われました。概要は以下の通りです。

まず、大学側から冬のボーナス支給額について説明がありました。その内容は、右側のページに掲載した通りです。今回の交渉でも、大学側は今年度のボーナスに教職員の人事考課を反映すること、学部間の格差を設けることを繰り返しましたが、その根拠として、過去2年間の入学志願者および入学者が減少したこと、教職員の中にも人事考課を望んでいる声があるということをあげました。

どう考えてもおかしいと思うのは、入学志願者と入学者の減少という事態から、その対策として教職員にも人事考課を適用することへは論理の飛躍があるということです。また、この間の学部での説明会や話し合いの経過を見れば、大半の教員が今年度の人事考課には無理があると考えているということがわかります。

組合側は主に、@今年度教員評価を実施することには、公正な基準作りという点から無理があるのではないか、A入試手当てについて、明確な基準が示されないままに入試業務が行われているのはおかしいのではないか、と反論しました。

これに対しては、大学側は明確な回答をしないままに、とにかく今年度教職員の人事考課とボーナス査定を行いたいという主張を繰り返すだけでした。詳しいことは、組合大会で報告します。交渉は今後も継続ということになりましたが、組合が要求している全教職員一律で5.7ヶ月支給と、大学側の主張する平均4.3ヶ月、および人事考課を行い、学部間格差を設けることの間には大きな開きがあります。

 

 そこで、12/2(月曜日)午後6:30より、薬学部202PN教室にて、この件で臨時の組合大会を開くことになりました。組合員の方には一人でも多く、122日の臨時組合大会に結集することを呼びかけます。なお、欠席の方は、委任状を各学部の執行委員に手渡すか、栗田・三国のメールボックスにお入れ下さい。

 

 

               委 任 状

私は、12/2の臨時組合大会に欠席のため、議決権の一切を、(         )

に委任します。

 

組合員氏名(所属:       、氏名:            ) 

 

平成141126

 

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北陸大学教職員組合

執行委員長 澤西 啓之 殿

 

                           学校法人   北陸大学

                           労務担当理事 松村幸男

 

 

                 回 答 書

 

  平成14年賞与について、改めて、下記のとおり回答します。

  なお、支給日は、1213日(金)を予定しております。

 

○    年末賞与

教育職員          一律分     業績評価分      計  

 薬学部・留学生別科    2.0ヵ月    00.6ヵ月    2.02.6ヵ月

国際交流センター

 

外国語学部・法学部    1.6ヵ月    00.6ヵ月    1.62.2ヵ月

 

※    情報センターは、上記の幅の中で個々の実績により決定する。

 

 一般職員         一律分     業績評価分      計  

                1.8ヵ月    01.0ヵ月    1.82.8ヵ月     

 

 

○    教育職員の業績評価によるプラス考課分残り00.4ヵ月については、別途今年度末に支給することとする。

 

以上

 

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北陸大学組合ニュースへの投書@

 

非常事態

 

先日の薬学部での会議の席上、地区別懇談会の派遣教員数を多くして、父母との濃密な話し合いをしたら、という発言に対して、ある教授から出た「今は非常事態であり、」という言葉を聞いた。私は、この教授は、法人理事、経営者の立場の代弁者としての発言だ、と理解して納得した。しかし、ふとどこか他でも聞いたことがある言葉だと思って探したら、北陸大学教職員組合ニュース第176号(2002.4.15発行)「夏季特別休暇の大学からの提案と交渉の経過について」の中で、「これに対して組合は、今が非常事態であることは認めるが、5日間続けて休むようにさせるのだから、最初から特別休暇を5日にすればいい。」という一節があった。組合執行委員の方々は認めているのかもしれないが、脳天気な私には「薬学部でどこが非常事態なのだろう。」と思う。法人理事会が、経営は非常事態というのは良いと思う。しかし、教員が非常事態と言うのは、法人理事会に経営責任を問う響きが含まれる。教育面で現状の薬学部のどこが非常事態なのか、私には分からない。薬学部の教員は薬学部長と教務委員長の方針通り薬剤師国家試験の合格率向上に努力をしている。教務委員長が今年初めて組んだ「夏の留年生対策授業」計画に「2コマもいらないけど」という発言と、他では「土曜日にも、国家試験対策のコマを入れないのですか」という発言があった。もう充分という教員と、まだまだ足らないという教員。くすりの効果を考えるとき、『くすりの効果は正規分布をする、すなわち一つのくすりは類似の効果を発現して、その平均値の回りに左右対称に分布する。』という大前提で実験を行う。そして実験値から『類似の反応ではない』と判定をするとき、危険率5%を入れて考える。その判断は誤りで、本当は類似の反応だった、という危険率が5%ありますよ、として考える。この様な思考回路の私には、薬学部の教員80名中、5%4人の反応が違うのは当たり前であり、しごく当然で健康的とすら思う。怖いのは非常事態という言葉をみんなが受け入れて、異なったあるいは脳天気な発言を排斥することである。『非常時』に続いたのは『非国民』であった。その前は至極ごもっともに聞こえる『治安維持法』。事務局長通達その他いろいろな文章が出てくる。経営を預かる法人理事会の決定は当然その内容に注目して読むべきである。教員がその方針に意見具申をすることも当然であると思う。しかし、教員が法人理事会の方針を最優先に考える事はない。私にはそれが非常事態と思える。

                          (薬学部一教員より)

 

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 組合ニュースへの投書A

 

1118日に発行された、With7号の中川幸一専務の記事には重大な誤認がある

 

 1118日に発行されたWith7号に中川幸一専務による記事が掲載された。河島学長の再選に関しての理事会の所信表明とも言える内容のものだったが、その中に重大な誤りがあるので指摘したい。それは以下の下りである。

「尚、今回の学長任用に係る過程の冒頭(学長候補者推薦委員会(引用者注))で、小職から、候補者は学内の公開の場で所信を述べる機会を設けるべきであるとの提案をしましたが、これは学外候補推薦者の激しい反対で実現しなかったのが、今もって残念です。」

 これがまったくの事実誤認であることは、第6回全学教授会の議事録(1120日外国語学部教授会にて配付)を見れば明らかである。その最後のところには以下のようにある。

「学長から、学長候補者選挙に係る公示がなされていることの報告説明があり、種々意見交換がなされた後、選挙管理委員会に対し、推薦候補者の方針演説会の開催を要請することとした。」

 全学教授会は学長候補者推薦委員会のあとに行われている。だから、中川専務の記事が本当なら、全学教授会で「選挙管理委員会に対し、推薦候補者の方針演説会の開催を要請すること」になるはずはない。推薦委員会で中川専務の提案がつぶれなかったからこそ、全学教授会で「種々意見交換が行われた」のである。つまり、中川専務の記事はまったくの虚偽であり、でたらめである。

 中川専務は、経営を代表してこの文章を書いているはずである。しかし、それにしてはあまりにも異常な文章である。以下のようなくだりがある。河島学長の再任を寿ぐことばのあとに置かれた文章である。

「推薦-会議から時期学長決定に至る過程の中で、責任と良識のもとに的確な判断をされた方々に心から敬意を表し、感謝を申し上げるものです。その方々の尊い良識と期待に応えるべく、本学の歴史と現状を踏まえて懸命に今後の大学運営にあたる所存です。」

 この文章をすなおに読めば、河島学長を支持した人たちに対する感謝のことばであり、その人たちに対する決意表明である。しかし、河島学長の得票率は4割であり、支持しなかった人たちは6割近くいたのである。中川専務は、経営陣を代表して、その4割の人たちに応えるために大学運営にあたる、とここで宣言している。これからの北陸大学は、残り6割の人たちの「尊い良識や期待」はどうなるのであろうか。想像するだに不気味である。

いやはや、とんでもない話である。          (一教員より)