北陸大学教職員組合ニュース第175号(2001.12.4発行)
法人側、一切の歩みよりを拒否!
――賞与は大幅カット、現金支給、支給式開催――
すべてにおいて一方的強行宣言
北陸大学教職員組合は、11月30日(金)に行われた組合大会をうけて、12月3日(月)に法人理事会と年末賞与についての団体交渉を行いました。
組合大会では法人側提案が教育職員と事務職員との賞与に0.2ヶ月分の差をつけていることに対して強い反対が出ました。また、給与支給式についても同様の強い反対の意思が表明されました。団交では、組合大会の様子を伝えて法人理事会に提案の再考を求めましたが誠意ある回答はまったく得られませんでした。
以下、やりとりの要旨です。
教員と事務職員の賞与格差について
組合側:これまで基本的に賞与支給において両者に格差があったことは一度もない。そもそも基本給のところで差をつけた体系にしているのだから、賞与の支給にまで差をつけるのはおかしい。
法人側:教員が大学の中心だから、事務職員より多く出したい。教員にこれだけ出すためには、この差はしょうがない。
組合側:0.2ヶ月分の格差をうめるために必要な額は500−600万円である。60億円の予算のなかで融通できる額ではないのか。
法人側:そういうものではない。現状はきわめてきびしい。一般I期入試をみなければわからない。将来を考えてやっていこうとすれば、今の提案以上の賞与は出せない。我々は責任を負っている。
組合側:平成13年度の予算案で出ている人件費は28億以上組まれているが、その中で500−600万円のやりくりは不可能なのか。
法人側:できない。
注 結局、法人側の主張はいったん決めたことだから組合が何を言おうが変更はしない、という主張でした。
賞与の現金支給、支給式について
組合側:安全の問題があるので現金支給はやめて振込みにすべきだ。支給式は過去に団交での話し合いにもとづいて廃止したものであり、組合との話し合いによる同意ができてから行うべきものだ。
法人側:現金で支給し、式も行う。御父母に対して感謝しなければならない。そのために支給式が必要だ。
組合側:御父母に感謝するために式を行うというのか。
法人側:御父母のおかげでわたしたちはここにいられる。
組合側:別の形でも御父母に感謝することはいくらでもできるではないか。なぜ支給式にこだわるのか。
法人側:そもそも支給式は組合と合意してやめたものではない。こちらが判断して一時やめていたにすぎない。式を行うことについては組合の関与すべきことではない。
組合側:歴史の改ざんはやめてほしい。組合ニュース39号(1996年12月4日発行)にあるように、支給式廃止は団交で組合が要求し、話し合いがあり、実現したものだ。なぜ一方的に強行するのか。
法人側:年末賞与も現金で支給し、職員に都合のいい時間を取って支給式を行う。
注 法人側の主張は、要するにやりたいからやるのだ、という主張です。
団交の終わりに際して組合側から法人理事会の専断的態度に対して、「これはいつか来た道ではありませんか?」という問いが松村常務理事に対してされましたが返答はありませんでした。最後に島崎執行委員長が改めて0.2ヶ月の差の是正、振込みによる支給、支給式の中止を要求して団交を終えました。
以下は11月14日の団体交渉時に法人より出されたものです。
平成13年度給与・賞与 月額給与(A) 夏季賞与(B) 年末賞与(C) 年収(A×12+B+C)年齢 職員平均 372,000円 819,000円 873,000円 6,156,000円(39.6才) (2.25ヶ月) (2.4ヶ月) (うち部課長) 512,000円 1153,000円 1,227,000円 8,524,000円(43.9才) (うち補佐以下)329,000円 718,000円 766,000円 5,432,000円(38.3才) 教員平均 511,000円 1,154,000円 1,355,000円 8,641,000円(46.2才) (2.3ヶ月) (2.7ヶ月) 全体の平均 459,000円 1,030,000円 1,176,000円 7,714,000円(43.8才) ・月額給与(A):本俸、調整手当I、扶養手当、管理職手当、住居手当 ・年収(A×12+B+C)については時間外手当、入試手当は含まない。 夏季賞与支給者のうち産休などによる減額対象者等をのぞいた教職員の平均 |